先日、歯周病学講座に顔を出してみると。ちょうどセミナーをやっていましたので、後輩の研修指導医や大学院生、研修医らと一緒に聞いてきました。
セミナー内容は、先日保険認可された新規歯科材料で、リグロスという歯周組織再生医薬品についての講演です。今まで歯周組織再生材料といえば、現在でも幅広く使用されているものにエムドゲインというものがありました。この材料は保険適用できなかったのですが、このリグロスは保険適用できる材料であり、保険で行われる歯周外科手術時に一緒に患部に塗布すると、通常の手術のみを行ったときよりも歯周組織が再生するというものです。軽度中等度の歯周病でお悩みの方に適応です。ただし必ずしも元の状態に戻るというわけではなく、症例の重症度や状態によって変化ない場合もあるかもしれません。これから大学病院にて症例数を増やし、データにしていくのであろうと思われます。当院には本格的な手術室は今はないため、簡単な手術のみ行っていますが、今後大学病院で行っていくような高度な歯周組織再生治療でも当院で行えるようにしていきたいと思っています。
といっても、まずはこのような手術を行わなくてもいいように、歯周病が重症になる前に来院していただき、歯周病予防治療を行い、患者様ご自身の歯でしっかり噛んでもらうことが一番重要なことであると思います。